経営力向上計画の事業分野別指針と基本方針

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経営力向上計画の事業分野別指針(製造業)
経営力向上計画の事業分野別指針(全般)
経営力向上計画の基本方針とは

経営力向上計画事業分野別指針製造業

 経営力向上計画 の事業分野別指針は、 中小企業庁のWebサイトに開示されています。
 
 ここではまず、製造業の「事業分野別指針」をご紹介します。
 これは、経営力向上計画の承認申請書の「6 経営力向上の内容」を書く際に参照します。
 詳しくは、こちら(経営力向上計画の書き方・記載例)をご覧ください。

■製造業に係る経営力向上に関する指針(抜粋)

第1 現状認識 (省略)

第2 経営力向上の実施方法に関する事項

1 計画期間
 計画期間は3年ないし5年間とする。

2 経営指標
 支援に当たっての判断基準は、次に掲げる指標のうちいずれかとする。 地域の中核的な企業を中心とした取組に係る申請その他のグループによる申請については、グループ全体としての経営指標又は参加者個々の経営指標のいずれでも用いることができることとする。

イ 労働生産性
 労働生産性について、5年間の計画の場合、計画期間である5年後までの目標伸び率が2%以上のものを求める。計画期間が3年間の場合には1%以上の目標を、 4年間の場合は1.5%以上の目標を求める。
  注)労働生産性とは、営業利益、人件費及び減価償却費の合計を、労働投入量(労働者数又は労働者数に一人当たり年間就業時間を乗じたもの)で除したものとする。

ロ 売上高経常利益率
 売上高経常利益率について、5年間の計画の場合、計画期間である5年後までの目標伸び率が5%以上のものを求める。計画期間が3年間の場合には3%以上の目標を、4年間の場合は4%以上の目標を求める。
  注)経常利益の算出に当たっては、営業利益から、資金調達に係る営業外の費用(支払利息、新株発行費等)を控除したものとし、本業と関連性の低い営業外の収益(有価証券売却益、賃料収入等)は含まないものとする。

ハ 付加価値額
 付加価値額について、5年間の計画の場合、計画期間である5年後までの目標伸び率が2%以上のものを求める。計画期間が3年間の場合には1%以上の目標を、 4年間の場合は1.5%以上の目標を求める。
 注)付加価値額とは、営業利益、人件費及び減価償却費の合計とする。

第3 経営力向上の内容に関する事項

1 経営力向上の内容に関する基本的事項
 2に定めるところにより、目標達成に取り組むことを求める。経営力向上の実施に当たっては、IoT、ビッグデータの収集及び解析、AI等の新たな技術を積極的に活用することを推奨する。その際には、不正なアクセス等による情報漏洩に対する対策等を講じるよう留意する必要がある。

2 経営力向上の内容に関する具体的事項
  一のイからヘまでに掲げる事項を、二の表の上欄に掲げる事業者の規模に応じ、同表下欄に掲げるところにより、実施するものとする。

一 経営力向上の内容

イ 従業員等に関する事項

(1) 多能工化及び機械の多台持ちの推進
  一人の従業員等が複数の業務を担当することができるようにすること(以下「多能工化」という。)及び1人の従業員等が複数の機械を同時に操作すること(以下「機械の多台持ち」という。)を目的として、従業員等に必要な教育を行うことで、製品一単位を製造するために必要となる設備費 及び人件費を低減させる。 その際、製造ラインの機器又は当該機器に附属するセンサーからデータを取得し、分析し、及び活用することにより当該機器の稼働状況等を把握することで、多能工化及び多台持ちの進展を図り、当該機器を遠隔で保守することを可能とし、それにより製品一単位を製造するために必要となる設備費及び人件費の更なる低減が可能となる。

(2) 継続的な改善提案の奨励
 絶えず従業員等から製品の製造工程に係る改善提案を受け付け、当該製造工程の改善を図ることで、製品一単位を製造するために必要となる設備費及び人件費を継続的に低減する。

ロ 製品及び製造工程に関する事項

(1) 実際原価の把握とこれを踏まえた値付けの実行
 自社が製造する製品ごとに、実際原価を把握し、当該実際原価を値付けに反映することで、製品ごとの利益を確実に獲得する。

(2) 製品の設計、開発、製造及び販売の各工程を通じた費用の管理
 自社が製造する製品ごとに、製造のみならず、設計、開発、販売その他の工程における収支計画を作成し、設計及び開発段階での過剰な資本投下、販売工程における過剰な値引等を抑制することで、製品ごとの利益を確実に獲得する。

ハ 標準化、知的財産権等に関する事項

(1) 異なる製品間の部品や原材料等の共通化
 自社が製造する各製品を構成する部品、原材料等の素材、長さ、幅等を精査し、類似の部品については共通化を行うことで、部品、原材料等の種類を絞り込み、部品、原材料等の一単位当たりの費用を低減する。

(2) 暗黙知の形式知化
 暗黙知を有する従業員から暗黙知となっている工程設計に関する技能及び知見を聴取し、又は当該従業員自らが当該暗黙知を文章等に整理することにより、当該工程設計に関する技能及び知見を業務標準として形式知化し、他の従業員に共有することで、製品一単位を製造するために必要とな る費用を低減する。 なお、暗黙知を有する従業員にとって当該暗黙知を他の従業員に共有することは、自身の強みを失うことにつながるため、これを躊躇する場合も考えられる。しかし、当該特定の従業員が自らの暗黙知を形式知化し共有することで自身の作業時間が減少することから、その減少した時間を利用して、さらに高度な暗黙知の創出に取り組むように促すことが重要である。

(3) 知的財産権等の保護の強化 取引先等との秘密保持契約、特許の活用、自社の強みとなる技術、技能及び知見の性質に応じた防衛策を講じる。

ニ 営業活動に関する事項

(1) 営業活動から得られた顧客の要望等の製品企画、設計、開発等への反映
 新たな製品の開発及び既存の製品の改良に当たっては、自社の強みとなる技術を基礎として、営業活動から得られた顧客の要望、販売後の製品の使用状況に関するデータその他の情報を踏まえ、顧客にとってより付加価値の高い製品とすることで、製品の販売価格の向上及び販売量の増加につなげる。 その際、IoT、ビッグデータ、AI等の新たな技術を用いて、販売後の製品の使用状況に関するデータを取得することにより、当該データを踏まえた当該製品の最適な使用方法の提案、機器の故障可能性を予測した適切な部品交換時期の提案その他の製品に付随したサービスを提供することで、更なる製品の販売価格の向上及び販売量の増加が可能となる。

(2) 海外の顧客に対応出来る営業及び販売体制の構築
 英語その他の外国語を用いたウェブサイトの開設、英語その他の外国語を用いた電話受付の体制の整備、海外への配送体制の構築等を行うことにより、展示会における商機を着実に商談及び成約につなげる。

(3) 他の事業者と連携した製造体制の構築による受注機会の増大高度な加工を行うことができる設備、試験設備等の複数の事業者による共同での導入、設計、開発、製造等の各種の工程に係る情報の事業者間での共有その他の他の事業者と連携した製造体制を構築し、自社だけでは対応できない顧客の要望に対応することにより、受注機会を増大させる。また、機器、設備等の繁閑差の平準化により、当該機器、設備等の稼働率を 向上させる。

ホ 設備投資並びにロボット及びITの導入等に関する事項

(1) 設備投資
 製造工程の自動化、加工精度の向上、リードタイムの短縮、多能工化及び多台持ちの推進並びに部品及び原材料の共通化等の取組を一層効果的なものとするために、高度な加工等を行うことができる設備並びに三次元データによる設計、図面の作成及び製造を可能とするソフトウェアその他の デジタル設計ツールへの投資を、その収益率を考慮しつつ、積極的に行う。

(2) ロボットの導入又は増設
 人が行う業務を代替し、若しくは支援し、若しくは既存の設備を代替する等のためのロボットを導入し、又は増設することにより、労働投入量を低減させ、又は製品及びサービスの量若しくは質を向上させる。

(3) ITの導入等
 業務全体に係る費用を低減させ、又は製品及びこれに付随したサービスの付加価値を向上させることを目的として、受発注、販売、製造、顧客、勤怠若しくは会計に係る業務の標準化、製造、営業若しくは販売に係る暗黙知の形式知化を目的としたソフトウェアの導入、機器若しくは当該機器に附属するセンサーから得られるデータの活用又は当該データを活用する ための人材の育成のための投資を積極的に行う。 なお、その際には、不正なアクセス等による情報漏洩対策等を講じるよう留意する。

(4) 設備投資等が製品の品質及び製品一単位当たりの製造費用に大きな影響を及ぼす分野に関する留意事項
 研究開発及び設備投資の質と量が製品の品質及び製品一単位当たりの製造費用に大きな影響を及ぼす分野(鉄鋼業、化学工業、電子部品・デバイス・電子回路製造業、情報通信機械器具製造業、電気機械器具製造業、航空機・同附属品製造業、医療用機械器具・医療用品製造業等)における研究開発投資及び設備投資は、最新の技術、競合企業の設備導入状況等を踏まえつつ、積極的に行う。

ヘ 省エネルギーの推進に関する事項
 コスト削減及び生産性向上の観点からエネルギー効率を高めるために、省エネルギー対策を実施する。具体的には、エネルギー使用量の把握、設備の稼働時間の調整及び最適な管理の実施、省エネルギー設備の導入、エネルギー管理体制の 構築等を省エネルギー診断の活用等を通じて、積極的に行う。

二 規模別の整理

小規模(常時使用する従業員の数が20人 未満)
 一イ(1)からニ(3)までに掲げる事項の うち1項目以上 注) 右記に加え、一ホ(1)からヘまでに
掲げる事項のうち1項目以上にも取り組むこ とを推奨する。

中規模(常時使用する従業員の数が20人 以上300人未満)
 一イ(1)からニ(3)までに掲げる事項の うち二項目以上 一ホ(1)からヘまでに掲げる事項のうち1 項目以上 合計3項目以上

中堅(常時使用する従業員の数が300人 以上2000人以下)
 一イ(1)からニ(3)までに掲げる事項の うち3項目以上 一ホ(1)からヘまでに掲げる事項のうち2 項目以上 合計5項目以上


第4 海外において経営力向上に係る事業が行われる場合における国内の事業基盤の維持 その他経営力向上の促進に当たって配慮すべき事項

1 国内の事業基盤の維持
  国は、海外における経営力向上のための事業が行いやすい事業環境の整備を行うとともに、中小企業者等が国内において本社の維持等に努めるよう促す。

2 雇用への配慮
 国は、人員削減を目的とした取組を計画認定の対象としない等、雇用の安定に配慮するものとする。

3 計画進捗状況についての調査
 国は、経営力向上計画の進捗状況を調査し、把握する。また、経営力向上計画の進捗状況を事業者自ら定期的に把握することを推奨し、事業者の行った自己評価の実施状況を把握する。

4 外部専門家の活用
 国は、経営力向上計画の認定、計画進捗状況の調査及び助言・指導に際しては、その事業内容及び経営目標が適切か否かを判断するに当たって、必要に応じて認定事業分野別経営力向上推進機関及び認定経営革新等支援機関その他の専門家の知見を活用する。

5 信頼性のある計算書類等の作成及び活用の推奨
 国は、中小企業に会計の定着を図り、会計の活用を通じた経営力の向上を図ることに加え、中小企業が作成する計算書類等の信頼性を確保して、資金調達力を向上させ、中小企業の財務経営力の強化を図ることが、経営力向上の促進のために重要であるとの観点から、中小企業に対し、「中小企業の会計に関する基本要領」又は「中小企業の会計に関する指針」に拠った信頼性のある計算書類等の作成及び活用を推奨する。

6 中小企業者等の規模に応じた計画認定
 国は、中小企業者等による幅広い取組を促すため、中小企業者等の規模に応じて柔軟に計画認定を行うものとする。

7 中小企業の事業承継の円滑化に向けた環境整備
 国は、中小企業が事業承継を契機として経営力向上に向けた取組を行うことができるよう、中小企業が事業承継を円滑に行うことができる環境を整備するものとする。

第5 事業分野別経営力向上推進業務に関する事項 (省略)
第6 適用範囲 (省略)

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経営力向上計画の事業分野別指針(全般)

 事業分野別指針は、2018年1月2日時点では、次の17分野で策定されています。

中小企業庁による事業分野別指針


 中小企業等経営強化法では、事業分野を所管する省庁において、基本方針に基づき、事業分野ごとに生産性向上の方法等を示した事業分野別の指針を策定することを定めています。
 経営力向上計画に取組む事業分野において、「事業分野別指針」が策定されている場合には、この指針を踏まえて策定する必要があります。

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経営力向上計画の基本方針とは

 経営力向上計画を策定する際に参照する場合がある、「基本方針」は、 中小企業庁のWebサイトにて開示されています。 
 事業分野別指針の定めがない事業分野において、経営力向上計画を策定する場合にはこの「基本方針」を参照することとなります。

 この基本方針は、中小企業等経営強化法に基づいて作成されています。

 基本方針において経営力向上とは、「経営資源を事業活動において十分効果的に活用すること」とされています。  

「経営力向上の定義及び内容に関する事項」としては、次のようなものがあります。
①「事業活動に有用な知識または技能を有する人材の育成」
②「財務内容の分析の結果の活用※」
※ 売上高増加率、営業利益率、一人当たり営業利益、EBITDA有利子負債倍率、自己資本比率等の指標を活用
③「商品または役務の需要の動向に関する情報の活用」
④「経営能率の向上のための情報システムの構築等

 「経営力向上の実施方法に関する事項」としては、計画期間を3年から5年とし、労働生産性 を計画認定の判断基準とするとされています。そして 原則、5年間の計画の場合、計画期間である5年後までの労働生産性の目標伸び率が2%以上としますが、業種・事業規模等を勘案して弾力的に目標を設定することができることとするとされています。
 なお、「基本方針」は、縦書きのものが 中小企業庁より提供されています。横書きの方が読みやすい方が多いと思いますので、横書きのものを作成しました。
 あくまでも便宜上のものですので、中小企業庁のWebサイトより提供されている(最新の)基本方針をご確認下さい。  

 基本方針の横書き版はこちら


経営力向上計画の基本方針

 基本方針(経営力向上関連部分抜粋)PDF(縦書き版/ 中小企業庁)

経営力向上計画/基本方針の概要

 基本方針の概要PDF( 中小企業庁)


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関連リンク

経営力向上計画

中小企業経営強化税制(中小企業庁)

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ものづくり補助金と経営力向上計画